2007年4月22日(日)わたしたちを担う神(詩編68:20)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第68編20節の言葉です。
「主をたたえよ 日々、わたしたちを担い、救われる神を」
「わたしたちを担う神」という表現は、聖書の神の特徴を非常によく言い表しています。この表現の背後にあるのは、わたしたちによって担われなければ何もすることができない偽りの神々です。聖書は天地万物をお造りなったまことの神と比べて、人間が空想の世界で生み出した神々を、わたしたちによって担われる神、重荷となる神と皮肉ります。
この詩編の作者が信じる神は、日々、わたしたちを担ってくださる神です。生まれたときから白髪になるまで、元気なときも弱っているときも、いつもわたしたちの人生に伴ってくださり、わたしたちを支え、わたしたちを肩に背負って運んでくださるお方なのです。
また「わたしたちを担う神」という表現は、聖書の描く人間観をもよく表しています。聖書は人間を放っておいても自分で救いを獲得できる強い者とは描きません。放っておけばいつまでもさ迷い、傷つく羊のような弱い存在だというのです。そうであればこそ、迷いでたわたしたちを肩に担って連れ戻してくださる神こそ、まことの救いの神なのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。