2007年4月8日(日)深い陰府から(詩編86:13)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第86編1節の言葉です。
「あなたの慈しみはわたしを超えて大きく 深い陰府から わたしの魂を救い出してくださいます」
きょうはイースターです。イースターはイエス・キリストが死の力を打ち破って甦られたことを記念する日です。
死は人間にとって恐れを抱かせるものです。死への恐れは、一つには死に伴うかもしれない肉体の苦しみへの恐怖です。また死への恐れは、親しい者たちから永遠に忘れ去られてしまうかもしれないという恐怖です。さらに死への恐れは、人が死んだらその後どうなるのかわからないという未知への恐怖です。
しかし、聖書が教える死の恐ろしさの極みは、死が罪の支払う報酬であるという恐ろしさです。肉体の死を越えてもなおそこには神の怒りの裁きが待ち構えているという恐れです。
きょうの詩編の作者は、その恐れを乗り越える拠り所をまことの神の慈しみの大きさに見出しました。神は罪を憎むお方であると同時に、その大きな慈しみによって人を罪から救い、死から助け出してくださるお方でもあるのです。この詩編の作者にとって神はただ身の安全を守ってくださるというに留まりません。恵み深く、お赦しになるお方。呼び求める者に豊かな慈しみをお与えになるお方なのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。