2005年7月31日(日)いかに幸いなことか(詩編84:6)

 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第84編の言葉です。

 「いかに幸いなことでしょう あなたによって勇気を出し 心に広い道を見ている人は」

 詩編の中には幸いな人とはどんな人なのか、いろいろな表現でその幸いが描かれています。きょう取り上げた詩編の言葉には、聖書の神によって勇気を出し、力を得る人の幸いが描かれています。

 もともとこの詩編はエルサレムに巡礼する人たちの歌だといわれています。巡礼の人々はこれから向かうエルサレムの神殿に思いを馳せながら、神の神殿に巣を置く鳥たちさえをも羨ましいと感じます。

 エルサレムに向かう道は決して楽な道のりではありません。じりじりと照りつける太陽に体力を奪われ、疲れきってその場にへたり込みたいと思うこともあるかもしれません。けれども、この辛さも、エルサレムの神殿で神を礼拝する喜びを思うときに、ほんの小さなものに感じられます。

 人生はしばしば旅にたとえられます。けれども、その旅は墓穴へ向かう旅なのではありません。墓穴へ向かう旅だとしたら、そんな旅を誰が元気に希望をもって歩めるでしょうか。人生は神に出会う巡礼の旅です。聖書の神を仰ぎ見て、神によって勇気を出し、神によって力を得ればこそ、狭く苦しいと思える人生の道のりも、広い道と映るのです。

 それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。