2005年5月22日(日)自分の前に神を置く」(詩編54:5)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第54編の言葉です。
「異邦の者がわたしに逆らって立ち 暴虐な者がわたしの命をねらっています。 彼らは自分の前に神を置こうとしないのです」
人が生きていくときに、様々な苦しみや困難を経験します。自分の周りに生きている人は、必ずしも自分に好意的に接してくれるとは限りません。時には敵対関係になってしまうこともあります。もちろん、自分に落ち度があって誰かと敵対関係になってしまうのは、本人の責任ですから、その苦しみはある程度納得して耐えることができるでしょう。けれども、本当に暴虐としか思えない理不尽な扱いを受ける時、その苦しみには耐え難いものがあります。
この詩編の作者も敵対する者たちによって苦難を強いられています。しかし、その苦難の中にあっても、この詩編の作者は、この苦しみの本質がどこから来るのかを冷静に見ています。それは敵対する者が「自分の前に神を置こうとしない」からだと分析しています。
人が人と敵対するのは、妬みや恨みや利害関係や、色々なことが考えられるでしょう。けれども、そうした直接の原因の向こう側に、神を畏れる思いの欠如、神を自分の前に置こうとしない傲慢さが見え隠れしているのです。一人一人が聖書の神と向き合う時に、人間関係にまことの平和が訪れるのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。