2005年5月15日(日)神よ、清い心をわたしに」(詩編51:12)

 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第51編の言葉です。

 「神よ、わたしの内に清い心を創造し 新しく確かな霊を授けてください」

 この詩編を詠んだといわれるダビデは、イスラエルで最も名高い王でした。しかし、この偉大な王ダビデは消しがたい汚点ともいえる大きな罪を犯してしまったのです。それは姦淫の罪でした。そればかりか、その姦淫の罪を覆い隠すために、殺人の罪をも働いてしまったのです。その罪を告発された時に、深く罪を悔いて詠んだ詩編がこの詩編であると伝えられています。

 聖書は偉大な王でさえも罪の誘惑から免れることができない現実を包み隠さず伝えています。人間とはそれほどに弱い存在です。自分の力では罪の力に打ち勝つことができないのです。聖書は人間の強さを過大評価することも、罪の力を過小評価することも許しません。

 罪を犯した人間にできること、それはただ神のみ前に罪を告白し、赦しを願うこと。そして、清い心を与えてくださいと心から願うことです。決して自分の汚点を覆い隠そうとすることでもなければ、罪にまみれた姿を自分で何とかしようとすることでもありません。

 ただ、聖書の神だけが罪の力に屈しているわたしたちを清め、新しい心を与える力を持っていらっしゃるのです。

 それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。