2005年3月20日(日)いらだつな(詩編37:7)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第37編の言葉です。
「沈黙して主に向かい、主を待ち焦がれよ。 繁栄の道を行く者や 悪だくみをする者のことでいら立つな。」
世の中には不条理なことがたくさんあります。それを運命と思って諦めるしかないという人もいます。確かに人間の手によってはどうすることもできないこともあるでしょう。しかし、不条理と思えることが実は人間の仕業であったと知れば、腹の底から煮え繰り返る思いがします。この詩編を書いている作者は、正にはらわたの煮えたぎる思いを抱いていた人物なのです。
悪事を謀る者のことで苛立ち、不正を行ってもなお繁栄する姿を見ては、自分も悪事を計ろうという思いが頭をもたげます。
しかし、そんな誘惑を振り切るように「いらだつな」とこの詩編の作者は自分に言い聞かせます。
ではどうやって、このいらだつ思いを静め、繁栄の道を行く者を羨む気持ちから解放されるのでしょうか。
「この地に住み着き、信仰を糧とせよ」と作者は言います。「信仰を糧とする」とは、結局のところ神に自分をゆだね、自分の道を主に任せ、神を待ち望むことです。神に信頼を置くことだけが、悪事にいらだつ心を静め、悪の道へいざなう誘惑から心を解き放つのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。