2005年2月27日(日)主は我らの助け(詩編33:16)

 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第33編の言葉です。

 「王の勝利は兵の数によらず 勇士を救うのも力の強さではない」

 軍備拡大競争の冷戦時代は終わりを告げたとはいうものの、依然として軍事力の大きさは国の強さを表しています。21世紀の幕開けからして、わたしたちは軍事力が圧倒的なものを言う世界を見せ付けられました。

 しかし、こういう時代だからこそ、詩編の中に出てくる信仰者の言葉に心を惹かれます。詩編33編の作者は続けてこういいます

 「馬は勝利をもたらすものとはならず 兵の数によって救われるのでもない」

 確かに、旧約聖書の歴史を読んでいると、少年ダビデは石ころ一つで、完全武装の巨漢ゴリアトを倒しました。また、ギデオンはわずか三百名の兵士を率いて、いなごのように数多い敵を負かした記事が出てきます。しかし、この詩編の作者が言っていることは、ただ、戦争の勝ち負けの問題ばかりではありません。何が魂を飢えや死から救い出し、人に命を与えるのか、その根本的な問題に目を向けているのです。

 この根本的な問題に向き合おうとしない時に、財力や兵力に頼ろうとする人間の弱さが出てくるのです。

 それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。