2004年12月5日(日)弱き者を顧みる王(詩編72)
おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第72編の言葉です。
「王が民を、この貧しい人々を治め 乏しい人の子らを救い 虐げる者を砕きますように。」
教会の暦の上では先週の日曜日から、アドベント、待降節に入りました。待降節というのはクリスマスに備える期間です。と、同時にやがてもう一度来てくださるイエス・キリストを待ち望む期間でもあります。その待降節のときに好んで読まれる詩編の一つが先ほどお読みした詩編の72編です。
この詩編は王の繁栄とその民の祝福を願う詩です。そのために王に公平と正義が与えられるようにと祈ります。王が貧しい人々の訴えを正しく取り上げ、虐げる者たちを裁くようにと願います。この詩編の作者は、国がほんとうに栄えて行くためには、王の手に強大な軍事力が握られることを望みません。むしろ、王の心に公平と正義を実現する知恵が宿ることを願っています。
キリスト教会では、このような理想的なまことの王の姿を救い主、イエス・キリストのうちに見出します。
この世が不公平と不正に満ちるとき、まことの王であるイエス・キリストが再び来てくださることを切に祈ります。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。