2004年10月17日(日)救いは主のもとに(詩編3)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

今朝は旧約聖書詩編、第三編の言葉です。

「主よ、わたしを苦しめる者は どこまで増えるのでしょうか。 多くの者がわたしに立ち向かい 多くの者がわたしに言います 『彼に神の救いなどあるものか』と。」

なんと悲惨な出だしでしょう。数ある人間の苦しみの中で、増えつづける敵に囲まれ揶揄される苦しさほど、人の心を痛めつけるものはありません。味方してくれる人がいなければ、一人ぼっちの寂しさで神経をすり減らしてしまいます。この詩編の作者がどれほど苦しい思いの中でこの詩を詠んだのか、想像するだけで胸が痛みます。

しかし、この詩を読み進んでいくうちに、この詩編の作者を支えてきた希望に目が止まります。絶望の中にあっても望みを失わない確かな拠り所に気がつきます。

「救いは主のもとにあります」

こう、この詩編の作者は詩を結びます。この詩編の作者はこのことを真実と信じ、そこに望みを置いているのです。わたしを造り、わたしをここに置いてくださった神を信じる時、今の苦しみの中にも平安を見出すことができるのです。