2009年3月31日(火)35年を感謝して-ニーバーの祈り-
「35年を感謝して」という今日のタイトル。35周年の「あすへの窓」は今日で終わり、明日からは、それぞれの番組が独立します。最後の日、31日が火曜日であること、本当に神様の不思議な御配慮を感じます。実は、この言葉は、あすへの窓「ミュージックタイム」を担当されて既に天国に凱旋した姉妹が、葬儀の時に来会者に差し上げる賛美歌に、生前自分でサインした言葉なのです。35歳という若さで彼女の命は終わりました。病院のベッドで、大好きな賛美歌の本に一冊一冊「35年を感謝して」と書き続けた時の思いは…。「もっと生きたい」と叫んでいたことでしょう。「神様なぜ?」と叫んでいたことでしょう。
神様がお決めになったいのちの日数。この世界と私たちは神様により創造されたもの。神様からいただいたそれぞれの尊い命は同じではありません。「モーセの祈り」にありますね。「生涯の日を正しく数えるように教えてください。知恵ある心を得ることができますように。」(詩編90:12)
あなたは、「ニーバーの祈り」って知っていますか?英語では「THE SERENITY PRAYER」「セレニティ」とは、「冷静な」という意味です。この祈りの作者、ラインホルド・ニーバー(1892‐1971)はアメリカの神学者、倫理学者です。小さなカードに記された祈りの言葉をスタジオに持ってきました。このような祈りです。
「神よ 変えられないものを受け入れる心の静けさと 変えられるものを変える勇気と その両者を見分ける英知をお与えください。」
この祈りは山村の小さな教会で1943年の夏に説教した時の祈りです。その後、第2次世界大戦の兵士に配られたり、アルコール依存症患者断酒会のモットーにされたりして、1951年ニーバーはこの祈りを書物に著したといわれています。
「35年を感謝して」番組にも新たな変化が訪れました。これからの道を神様がどのように導かれるのでしょうか?人間にはわからなくても「神様のお考えのように」と願うとき、心に平安が訪れます。そして、このことは、リスナー一人一人の生きてる時間の歩みも同じですね。新たな始まりの季節に、番組も新たな始まりを迎えます。ほほえみトークは、来週からテーマ音楽も変わります。「あなたとわたしの生きてる時間」をこれからもご一緒に。 くまだなみこ