2008年8月19日(火)あなたとわたしの生きてる時間 振舞水(ふるまいみず)
「ふるまいみず」という言葉があります。炎天下、道行く知らない人を思いやって、通行人に大切な水をふるまう…のです(美人の日本語8月19日・山下景子著・幻冬舎)ちょうど今日のページに出てくる言葉です。著者によると「振舞う」という言葉は、初めは「行動する」という意味で使われていましたが、いつしか誰かのために行動する時にも「振舞う」というようになったとのことです。
読みながら思いました。私たちの口から出る毎日の言葉も「ふるまいみず」のようでありたいと。聖書の中にも「いつも、塩付けされた快い言葉で語りなさい。そうすれば一人一人にどう答えるべきかが分るでしょう。」(コロサイ4:6)とあります。
以前何かの雑誌に、イギリス人のユーモアの感覚のお話が載っていたのを思い出しました。戦争で空襲にあい地下のダンスホールが破壊されてしまった、その残骸の中で負傷した兵士が「ダンスの相手をドイツの野郎に取られるなんて滅多にあるもんじゃない」と笑いながら言ったというようなお話でした。戦場という極限の厳しさの中では、とても出てこないような言葉のユーモア。まさにコチコチに凝り固まった場をふっと柔らかくしてくれる振舞水のようです。
休暇をいただける8月、ゆっくり言葉を出して、自分にもやさしくなれるといいですね。自分を褒めてあげましょう!私を造ってくださった「神様ありがとう」と感謝して。
今日、あなたも私も生きている時間のなかで、周りの人と、どんな言葉を語り合うのでしょうね。思いやりと想像力を生かして神様が喜んで下さる人を生かす言葉の振舞水を。 くまだなみこ