2017年11月26日（日）　聖書全体に匹敵する一節

　おはようございます。香川県坂出市で牧師を務める、吉田崇です。
　今から500年前に宗教改革の口火を切ったルターという方が、こんな言葉を残しています。
　「もし聖書全体を短い一節に縮めよ、と頼まれたなら、私はヨハネによる福音書3章16節によって答える。」
　また別の方は「もし聖書が全くなくなってしまっても、ヨハネによる福音書3章16節の一節さえ残っていれば、聖書をもう一度再生できる。」とまで言ったそうです。

　これらの言葉で言わんとしたのは、聖書が伝えようとする中心的メッセージは、ヨハネによる福音書3章16節が伝えるメッセージと同じだ、ということです。ではそうまで言われるヨハネによる福音書3章16節には何と書かれているのでしょうか。
　「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」神様が私たちの住むこの世にお与えくださった、神の独り子イエス・キリストのことを語っています。

　毎年12月のクリスマスにご降誕を祝うイエス・キリストは、十字架にかかって一度死んでくださいました。それは、私たちを滅びから救い、神様と共に生きる永遠の命を与えてくださるためでした。天の父なる神様は、愛する我が子キリストを犠牲にしてまで、私たちを滅びから救おうという深い愛を示されたのです。

　聖書という分厚い書物もまた、神様が何度も何度も、様々な形で私たちへの愛を示し、ついには愛する独り子イエス・キリストを送ってくださることをメッセージの中心としているのです。ですから聖書の言葉、聖書のメッセージに心打たれた人が、キリストを救い主と信じ、キリスト教会に集っていくことになったのです。

　さらにキリスト教会は、今から2000年ほど前、中東イスラエルにイエス・キリストがご降誕されたことが、ただかわいい赤ちゃんが誕生したというだけにとどまらない、天の父なる神様が深い愛を私たちにあらわしてくださった出来事、聖書で約束してくださった通りに救い主を送ってくださった出来事と受け止め、クリスマスという特別な形で祝うようになったのです。

　クリスマスを間近にしたこの時、お近くのキリスト教会に足を運んでくださり、神の独り子イエス・キリストを通して神様があらわされた、私たちへの深い愛を知っていただきたいと願います。