2011年2月20日(日) 神様のなさること
お元気でいらっしゃいますか。山田教会の泥谷ちひろです。
イスラエルの先祖にヤコブという人がいました。彼には、12人の男の子がいました。下から二番目のヨセフは、父に溺愛されていて、兄たちの嫉妬を買っていました。あるとき、彼は自分が見た夢を親兄弟に話しました。それは、彼らがヨセフの前にひれ伏すという意味の夢でした。これを聞いた兄たちはとても許しておけないと思い、ある日のこと、殺して穴に投げ込もうとしました。
しかし、一人の兄の忠告に従って、殺されませんでしたが、水の無い空の穴に放り込まれてしまいました。そこへ、エジプトに向かう隊商が通りかかったので、彼を銀20枚で売り飛ばしてしまいました。エジプトに連れて行かれたヨセフは、宮廷の役人に買い取られました。主なる神が彼と共におられ、すべてをよくお取り計らいくださったので、主人の気に入られました。そして、家の管理や全財産を任されました。
その頃、各地で大飢饉がありましたが、神の知恵が与えられたヨセフは、7年間の飢饉に備えて蔵を建てたり、その他いろいろの準備をしました。飢饉が襲ってきたとき、ヨセフの兄たちは、エジプトにはたくさんの穀物があることを知りました。それでエジプトにそれを買いにやって来ました。
長いお話を短くしてお話しますが、ヨセフは、その頃、神の恵みをいただき、王の好意を得て、奴隷から王に次ぐ権力者に抜擢されていました。兄たちは、このことを全く知りませんでしたが、ヨセフは一目見て、兄たちだとすぐに分かりました。しかし、知らないふりをしていました。兄たちは特別に好意的な取扱を受けたので、不思議に思っていました。
ヨセフは、ついに自分はヨセフであると言って身を明かしました。彼らは、大変驚き、また報復され殺されるかもしれないと思って、大変恐れました。そのとき、ヨセフは兄たちに言いました。「恐れることはありません。あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。どうか忘れないで下さい。わたしが、あなたたちとあなたたちの子どもを養いましょう。」ヨセフはこのように、兄たちを慰め、優しく語り掛けました。
王の配慮により、一切のことを任されたヨセフは父ヤコブとその全家族をエジプトに呼び寄せました。彼らは牧草の豊かな土地が与えられ、よい家が与えられました。ヨセフは実に深い思いやりをもって兄たちを扱いました。ヨセフが治めている間は、皆平和で感謝に満ちた日々を送ることができました。
このお話は、旧約聖書の創世記37章から50章までのところに書かれていますので、ぜひお読みになってみてください。
その後、神がモーセをお用いになってエジプトを脱出するまでの約450年の間、その地で生活し、イスラエル民族を形作るようになりました。
現実の私たちの生活でも、本当に苦しい道を通らなければならないことがしばしばあります。けれども、神様は、皆さんが苦しい道のりを歩んでいることをご存知です。今、苦しい道を歩んでおられる方がありましたら、ヨセフを苦難の中でお守りくださった主なる神のことを思い出し、元気を出してください。希望を持ってください。ヨセフの神は、今、私たちがイエス・キリストとお呼びしているお方です。キリストはあなたがたにこう言っておられます。
「神を愛する者たち、つまりご計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています」ローマ人への手紙8章28節。