2006年9月17日(日)永遠の命を求めなさい
山田教会牧師、泥谷逸郎です。
ある人のお父さんが、末期ガンで入院し、苦しんでおられました。キリスト者である息子さんの希望によって、私は何度も病室を尋ね、永遠の命のお話しをしました。痛み止めの薬によって幾らか痛みはやわらいでいたとはいえ、痛みとの闘いの最中でした。
何回目かのお見舞いをしたときのことです。「永遠の命はいらん」と言い出されました。こんなに苦しい状態が永遠に続いたらたまらない、と考えたからでした。「永遠の命はいらん」と言われた理由を察知したので、私はこんこんと、永遠の命はこの世の体の状態がそのまま終りなく続くことではありません、と説明しました。
それは、全く新しい、完全な命です、それは神さまを源とする素晴らしい命です、と説きました。その後、何度かお見舞を続けてイエスさまによる救いを説き、永遠の命の素晴らしさ、その命を知れば誰でも、ぜひ自分も欲しいと願うようになると、お話ししました。そうすると、段々と分かっていだたき、遂に天に召される約1ヶ月前に、「イエスさまを信じます」と告白し、救われました。永遠の命とは、健康であれ、病気であれ、手足が無くなった状態であれ、この体がそのままの状態で永遠に生きる命のことではありません。まず、このことをお伝えしておきたいと思います。
それでは、永遠の命とはどのような命なのでしょうか。善行を積み、修行に励み、道徳的に完全な人になれば、獲得できる命でしょうか。そうではありません。私たちは、先ずは、どんなに修行して頑張っても、完全な人にはなれません。従って、この命は修行したら手に入れることができる命ではありません。
イエスさまは、永遠の命とは次のような命であると教えてくださっています。「永遠の命とは、ただお一人のまことの神さまとその神さまがお遣わしになったイエス・キリストを知ることです」と。永遠の命とは、神とキリストにある命で、イエスさまを信じる人に与えられる命です。
ある若い金持ちで、しかも議員である人がイエスさまの所に来て次のように質問しました。「先生、何をすれば永遠の命を受け継ぐことができるでしょうか」と。イエスさまは、一生懸命修行をしても永遠の命は獲得できないと教えられました。また、この世の宝に心が奪われていたら手に入れることはできない、とも言われました。そして決定的な答えをなさいました。それは、「持っている物をすべて売り払い、貧しい人々に分けてやりなさい。そうすれば、天に宝を積むことになる。それから、わたしに従いなさい」というお言葉でした。この金持ちの青年議員は非常に悲しみながら去って行きました。
永遠の命とは神とイエス・キリストにある命ですから、イエスさまを信じる人が頂ける命です。この命を持つ人が救われます。決して滅びず、救われるために永遠の命を持たなければなりません。イエスさまを信じるならば、永遠の死から永遠の命へと移されます。信じてお互いに永遠に生きる道を歩もうではありませんか。