2012年1月7日(土)家と土台

 新しい年を迎えていかがお過ごしですか。石巻教会の白津景蔵です。

 昨年3月11日に発生した東日本大震災で、私たち一家3人は被災し、近くの小学校で23日間に亘る避難所生活を送りました。毎日の生活は人間のいろいろな欲望が逆巻く人生の縮図そのものであり、それは人間の生の姿を投影したものでもありました。

 さて、想像を絶する強大な地震と津波のものすごい破壊力の前になすべき術を知らず、最愛の家族やかけがえの無い家や財産を総て取り去られ、人生の大切な土台を失い、茫然自失の状況下に追いやられた多くの人々を目の当たりにしたとき、私は聖書のある教えを思い起こしました。それは新約聖書マタイによる福音書7章24節から29節において記されている「家と土台」のたとえ話であります。賢い人は岩を土台として岩の上に家を建て風や雨から守られたが、愚かな人は砂の上に家を建てたため襲いかかってきた風や雨の前にもろくもひどい倒れ方をしたというのです。

 賢い人とは救い主イエス・キリストの言葉を聞いて行う者であり、愚かな人とは聞くだけで行わない者だというのです。今日、あなたも私も共々に岩の上に土台を据え、神に喜ばれる人生という堅固な家を建てあげようではございませんか。