2011年9月24日(土)友のために自分を捨てる「愛」
いかがおすごしですか。三川栄二です。
『星の王子さま』を書いたサン・テグジュペリは、『城砦』という小説の中で、こう書いています。「愛とは、なによりもまず、沈黙の中で耳を傾けることである。愛するとは、見つめることである」。なるほどなと思わされます。愛するとは、まず相手を見つめ、相手の言葉に耳を傾けることであると。それは相手に対して真実な関心を払うことだと思います。
震災の後、「心のケア」の必要が訴えられています。そこで大切なことは傾聴すること、まず相手の話に耳を傾けることだと。相手が訴えていることに耳を傾け、聞くことだと。しかしそこには忍耐も必要です。聖書にも愛についての言葉があります。「愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます」。
こうした愛は、自分中心では成り立ちません。自己中心に生きる、そうした自分を捨てる愛、それがここで言われている愛です。主イエスは、「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネ15章13節)と言われました。この愛こそ、いつまでも残るものです。目には見えない、しかし確かな愛に依り頼んで、今日を生きていきたいと思います。