2011年9月3日(土)いつまでも残るもの

 いかがおすごしですか。初めてこの番組でお話しさせていただきます、三川栄二です。よろしくお願いします。

 わたしは千葉の稲毛海岸という所に住んでいますが、この度の大震災ではわたしの近隣も、大変な被害を受けました。液状化現象によって、あちこちの道路が陥没したり、電柱が沈んだり、家が傾いたりという被害があり、震災からだいぶ経った今でも、手つかずでそのままになっている場所もあります。これまで見慣れていた情景が一変し、あちこちに震災の被害が残された光景を見る中で、胸が痛むと共に、言葉では言い表すことができない不安を覚えます。そしてもう前の生活には戻ることができないという、何ともいえない悲しみを覚えて、ふっと涙が出てくることがあります。

 そんな周りの様子を見るにつけても、いつまでも残るもの、変わらないものというのはあるのだろうかと考えさせられてしまいました。そしていささか不安を覚えていたとき、聖書の中にある言葉を思い出しました。「信仰と希望と愛、この三つは、いつまでも残る」(一コリント13章13節)。いつまでも変わらないものがある。しかもそれはどんな困難に直面しても、そこで変わることなく残る揺るぎないものだと。それは信仰と希望と愛です。このような確かなものを拠り所として、今日を生きていきたいと思います。