2011年2月5日(土)喪失感の克服

 今朝のお目覚めは如何ですか。石巻教会の白津景蔵です。

 先日、私のところに何十年かぶりに懐かしい友から電話がかかって来ました。挨拶抜きでその友はすぐ本題に入りました。
 長年連れ添った愛する妻が癌のため突然亡くなり、自分は今後一体どう生きていったらよいのか皆目見当もつかず、何をやる意欲も気力も無く、どうしたら良いのかと言う悲痛な叫びを伴った相談を寄せてきたのです。その友は喪失感に打ちのめされ、希望をなくして全てが虚しく寂しく悲しいと本当に気落ちした様子を伝えてきたのです。

 人生の大半を典型的な企業戦士として定年まで突走ってきて、これからという人生の第2ステージの幕開けに、予期せぬ愛する妻との別離と言う耐え難い大きな出来事に遭遇して、喪失感と言うブラックホール、闇の底なしの穴に落ち込んだのです。

 「無くてならぬものは多くはない。いや、一つだけである」(ルカ10:42・口語訳聖書)と教える聖書は、耐え難い心の痛みに悩み苦しむ人々にキリストに在る確かな望みと平安を約束し、ありのままでキリストのもとに来なさいとみ手をもって招き導いておられるのです。