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民数記26章
「次世代に望みを託して」


その中には、モーセと祭司アロンがシナイの荒れ野でイスラエルの人々を登録したときに登録された者は一人もいなかった。
(民数記 26章64節)

 人口調査が命じられたのは、これが二度目でした。一回目は38年前、シナイ山のふもとで幕屋を建て上げた、その翌月のことでした。この時に登録された者の総数は60万3,550人でした(民数記1章46節)。今回の総数は60万1,730人です。

 この二つの数字を比べると、人の生存を拒否するような過酷な荒れ野を放浪し続けていながら、ほんのわずかしか減少していないのが分かります。

 さて、この38年間で、世代はすっかり変わりました。カレブとヨシュアを除いて、かつて登録された者は皆、世を去ったからです。彼らはみな、自らの背信のゆえに、この荒れ野で必ず死ぬと告げられた一人ひとりでした(14章)。

 しかし、この荒れ野の中で、新しい命を生み育てていく、その一人ひとりがいなければ、新しい世代が揃うことはありませんでした。もちろん、主の憐れみと助けがあったからこその話です。けれども、約束の地に入ることは許されないと分かっていてなお、次の世代に望みを託し、生み育てていった彼らを忘れてはならないと思うのです。

 主の憐れみと支えに感謝して、私たちも一人ひとり、与えられている使命を果たしてまいりましょう。

 

 【祈り】

 荒れ野の中でも、一人ひとりを用いてくださった主よ。私たちにも力を与え、使命を全うさせてください。

小野田 雄二(上野緑ケ丘教会)

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