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エレミヤ15章
「神の真実の御言葉が実現するために」


なぜ、わたしの痛みはやむことなく
わたしの傷は重くて、いえないのですか。
(エレミヤ 15章18節)

 背信のイスラエルに対する神の拒絶はいよいよ厳しさを増し、もはやどのような偉大な神の人が祈っても、ご自分は民を顧みない(1節)、とまで言われます。真実の言葉に敵意を抱く民衆と、神の厳しい責めの板挟みにあって、エレミヤは自分の生まれた日を呪うほど苦しみ、神を訴え始めるのです。

 エレミヤがこのように苦しむことになったのは、預言者の務めのゆえです。エレミヤは民衆とは互いに顔の知れた間柄だったと思われます。ところが、神の言葉を語ったために、親しかった人びとから孤立し、それどころか迫害を受けるようになったのです。彼は、預言者だからと言って特別に精神力が優れていたわけではありません。疲れを覚え、嫌気がさし、神に嘆きを訴えかけているのです。

 これに対して、神は「あなたが彼らの所に帰るのではない。彼らこそあなたのもとに帰るのだ」(19節)と告げます。御言葉を聞かない人びとのところにエレミヤが帰るのではなく、人びとこそエレミヤのもとに帰るのが本来の姿なのだというのです。

 預言者の使命は過酷ですが、その苦難を通して神の真実が世に現されていきます。神の真実の御言葉が実現するように祈り求めましょう。

 

 【祈り】

 神よ、あなたの御言葉が実現するように、わたしを用いてください。

金原 義信(豊明教会)

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