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使徒2章
「聖書を日本語で読める恵み」


人々は驚き怪しんで言った。「…どうしてわたしたちは、めいめいが生まれた故郷の言葉を聞くのだろうか。」
(使徒 2章7節~8節)

 ペンテコステは、「宣教する教会の誕生日」とも言われます。キリストのもとに集う「教会」それ自体は、もっと前からありました。しかし、聖霊を受けて、証人となる力をいただいて(使1章8節)、地の果てにまで福音を伝えていく「宣教する教会」が、この時誕生したのです。

 弟子たちが炎のような舌を受けて、ほかの国々の言葉で福音を語り出したという不思議な出来事が、そういう大宣教時代の幕開けを象徴しています。

 この時から今日に至るまで、世界の各地に宣教師が派遣され、さまざまな言語に聖書が翻訳されてきました。私たちが日本語で聖書を読むことができるというのは、どれほどに大きな恵みであるかということも、きょうは想い起したいのです。

 三浦綾子の『海嶺』という小説にも、最初の日本語訳をもたらした人びとの物語が描かれています。

 今も、日本語というのは世界でも難しい言語のひとつとされていて、宣教師の方々は、言葉を覚えるのに大変な苦労をされています。

 私たちの手元に、分かりやすい翻訳聖書が届けられているのは、聖霊の導きのもとに膨大に積み重ねられた、先人たちの血と汗と労苦のたまものなのです。

 

 【祈り】

 主よ、先人たちが、なんとしてもと届けようとしてくれた、この命の御言葉を大切にいたします。

坂井 孝宏(湘南恩寵教会)

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