恐れてはならない、わたしが戦う | 申命記 1章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

申命記 1章

わたしはあなたたちに言った。
「うろたえてはならない。彼らを恐れてはならない。…主御自身が、…あなたたちのために戦われる。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 申命記 1章29節~30節

恐れてはならない、わたしが戦う

申命記は、長い荒れ野の旅の終わりに、モーセがイスラエル共同体に語った言葉です。聖書は、「後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ」(フィリ3章13節)と勧めます。しかし、過去における主なる神の恵みを思い起こし、神に背いたことの反省を心に刻むことが大切です。

「約束の地に入れ」と神が命じたのに、イスラエルが背いたことを、モーセは何度も思い出させます。約束の地を偵察し、その土地の素晴らしさをイスラエルの代表者たちは見ました。その土地を神が与えるという約束も聞きました。しかし、彼らは神の約束よりも、別の現実にうろたえ、恐れました。そこに住む先住民が、彼らよりも強そうに見えた現実。また、その町々は大きく、城壁も天に届くほどとても頑丈だった現実です。そんな現実を目にして、神の力も約束も信じられなくなりました。

昔の民も、今の私たちも、神の約束よりも自分の目に映る現実に圧倒されるものです。たじろぎ、恐れ、共同体にも目に映る困難さを強調して伝えます。そして、共同体は、否定的情報にしばしば同調します。

そんな私たち神の民に今も主は語り続けておられます。「恐れるな、わたしがあなたと共にいる。あなたたちのためにわたしが戦う」と。

【祈り】

あなたの力と約束よりも、目の前の現実に揺らぐ私たちです。あなたの約束に頼る信仰を与えてください。

芦田 高之(新浦安教会)