わたしの罪は重すぎて負いきれない | 創世記 4章

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創世記 4章

カインは主に言った。
「わたしの罪は重すぎて負いきれません。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 4章13節

わたしの罪は重すぎて負いきれない

園から追放されたアダムとエバには二人の男の子が与えられました。苦労して育てる甲斐のある子どもたちですが、死ぬべき定めに人間を落とし込んだ罪は、その子どもたちの間で恐ろしい暗闇をもたらします。神を礼拝する家族でしたが、兄のカインは弟のアベルに嫉妬して、野原で殺してしまいます。知らぬ顔をして済まそうとしましたが、神はそれをご覧になってカインに語りかけ、罪の重さを悟らせました。

罪が熟して兄弟殺しにまで至るのは、罪の深刻さの証です。エデンの外で始まった人類の歴史は、罪の故に堕落した世界の只中を重い十字架を背負って進みます。「何ということをしたのか」との神による叱責の言葉はカインを通して人類全体に臨みます。取り返しのつかない罪に気づかされて「わたしの罪は重すぎて負いきれません」とカインは率直に告白します。この後、人類は文明を築くとさらに暴虐を深め、復讐が復讐を呼ぶ世代を招きます。

しかし、神はカインの上から復讐の呪いを取り去り、アダムとエバの間に新しい子を与えます。やがて神の子が人類の重すぎる十字架を引き受けるために地上に来られるまで、神の憐れみは罪を背負った人類の上に注がれ続けます。

【祈り】

自分を第一とするあまりに隣人を傷つけてやまない私たちの罪を、どうかわたしから取り去ってください。

牧野 信成(長野佐久伝道所)