罪がもたらす土地の荒廃と真の安息 | 歴代誌下 10-36章

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歴代誌下 10-36章

こうして主がエレミヤの口を通して告げられた言葉が実現し、…その荒廃の全期間を通じて地は安息を得、70年の年月が満ちた。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 歴代誌下 36章21節

罪がもたらす土地の荒廃と真の安息

ソロモン王の死後、王国は南北に分裂し、ソロモン王が神殿奉献のときに祈りの中で列挙した罪が現実となってしまいます。正しい王の治世も束の間、神への誠実な生き方は失われ、とうとう罪は極みに達します。ついには新バビロニア帝国のネブカドネツァルによって神殿は破壊され、エルサレムは荒廃してしまいました。ペルシア王キュロスによって解放されるまで、エルサレム住民の主だった人びとはバビロンに連れていかれてしまいます。

この出来事について、歴代誌は「その荒廃の全期間を通じて地は安息を得、70年の年月が満ちた」と表現しています。土地は戦火によって荒廃したにもかかわらず、それまでそこを治めていた人びとがいなくなって、地は安息を得たというのです。何と皮肉なことでしょう。

使徒パウロは、被造物が抱く希望について、「被造物も、いつか滅びへの隷属から解放されて、神の子供たちの栄光に輝く自由にあずかれるからです」と述べています(ロマ8章21節)。一時の安息ではなく、被造物全体が味わう真の安息は、イエス・キリストを通して実現します。

待降節を過ごす今、このキリストを通して神の子とされた恵みの持つ意味の大きさを思います。

【祈り】

主よ、私たちを罪から解放し、あなたの子として受け入れてください。被造物全体に安息がありますように。

山下 正雄(RCJ メディア・ミニストリー)