二度とすまい | 創世記 8章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

創世記 8章

主は宥めの香りをかいで、御心に言われた。
「人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。わたしは、この度したように生き物をことごとく打つことは、二度とすまい。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 8章21節

二度とすまい

「ノアは主のために祭壇を築いた」(20節)。箱舟から出たノアが最初にしたことは神礼拝でした。そのノアの姿に、あるべき創造世界が象徴されています。それは人が正しく神を礼拝して生きる世界です。人間は神を礼拝するために創造され、礼拝することで、本来の尊厳を取り戻します。礼拝が失われた世界の造り直しこそが洪水の目的でした。

この礼拝を受け入れて、神はご自分に言い聞かせられます。「二度とすまい」と。これは神の恵みの決定です。洪水によって、これまでの悪を流すことはできました。しかし、またすぐに悪くなります。人の心は悪に傾いているからです。外側の汚れを落としても、内側から汚さがしみだしてきます。これを清めるためには、裁きと呪いではダメです。赦しと癒やしが必要です。神は愛をもって辛抱強く人間を清めていく忍耐の道をここで選んでくださいました。

残念ながら私たち人間は、神が大地を呪わないと言ってくださったのに、自ら大地を軽く扱い、滅びを引き寄せています。神の忍耐を無にしないでいたいものです。

坂井 孝宏(湘南恩寵教会)