創世記 6章
これはノアの物語である。その世代の中で、ノアは神に従う無垢な人であった。ノアは神と共に歩んだ。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 6章9節
神に従う無垢な人
坂井 孝宏(湘南恩寵教会)
これはノアの物語である。その世代の中で、ノアは神に従う無垢な人であった。ノアは神と共に歩んだ。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 6章9節
坂井 孝宏(湘南恩寵教会)
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「神に従う無垢な人」とは非のうちどころのない高潔な義人というよりも、神に命じられるがまま、不器用なまでに従順に生きる人という感じではないでしょうか。
ノアはほとんど話しませんでした。ですから、彼がどんな人物なのか、よく分かりません。ただ特徴的なのは、「神が命じられたとおりに果たした」ということです(22節他)。晴れ上がった空の下で、海もない所に大きな箱舟を造りなさいという不可思議な命令に、彼は文句も言わず、従いました。
「ノアは神と共に歩んだ」。神との二人三脚。呼吸を合わせて、神の思いをわが思いとして歩みました。そして彼は「主の好意を得た」。この「好意」と訳された言葉は「愛する者に体が傾く、身を乗り出すこと」からきた言葉とも言われます。洪水前夜の神は、地上に人間の悪が増していくのに心痛められ、もう気が気でならないで身を乗り出しておられるようです。
そのような神の恵みの思いを、悪しき時代の中で、ただ一人だけ素直に受け止めた純朴な人。主イエスもまた、そういうお方でした。