ウエストミンスター小教理問答の学び 第95問

第95問 受洗者

問: 洗礼は、だれに執行されるのですか。

答: 洗礼は、可見的教会の外にいる人には、キリストへの信仰と服従とを告白するまでは、だれにも執行してはなりません。しかし、可見的教会の会員の幼児は、洗礼を受けなければなりません。


 神は救いの祝福を伝えるため洗礼を備えられました(問88)。問95は受洗者についてです。

可見的教会と洗礼

(1) 「可見的教会」(見える教会)とは、洗礼を受けたすべての人々から成る教会です。これは「不可見的教会」(見えない教会=キリストに真に結ばれているすべての人々から成る)と対照して用いる教会用語です。

(2) 通常、この二つは重なるはずですが、例外もあります。
A. 未受洗の人でも真にキリストを信じているなら不可見教会の一員として救われます。

B. 受洗していても真の信仰がないなら、不可見教会の一員ではなく、救われてはいません。
(3) それは、人が救われるのは洗礼それ自体によらず、信仰によるからです。洗礼は神との契約を通して、揺れ動きやすい信仰を確かにして頂く式なのです。従って成人洗礼は、信仰を告白する人に限られます。

幼児洗礼

(1) 幼児は親の信仰により受洗します。神様は信徒の子を、信仰告白なしに、一方的に神の民として下さり、契約を結んで下さいます。

(2) 幼児洗礼に反対する教会もあります。反対理由とそれへの答えは次の通りです。
A. 信仰を親が強制すべきではない。
【答え】 神の前に中立はありません。また、道徳でも受験でも、価値観なしに子を教育する親はいません。キリスト者は信仰に基づき子供を教育するべきです。成人後には、信仰問題は子供の意志に任せられます。

B. 幼児洗礼は「信仰のみの救い」に反する。
【答え】 主は私たちが敵だった時に十字架に命を捨てて下さいました(ロマ5:10)。神の恵みは人の行いに先立ちます。幼児洗礼はこの神の恵みを顕著に示すものです。主は幼な子に天国の市民権を認められました(マタイ10:13-15)。そのしるしである洗礼を幼な子にも与えるべきです。
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