ウエストミンスター小教理問答の学び 第28問

第28問 キリストの高挙

問: キリストの高挙は、どの点にありますか。

答: キリストの高挙は、次の点にあります。キリストが三日目に死人中からよみがえられたこと、天に昇られたこと、父なる神の右に座しておられること、終わりの日に世をさばくためにこられることです。


高挙の諸側面


 主の高挙には以下の諸側面があります。
(1) 復活:
A. 復活によりキリストは、十字架の贖罪死を父なる神が受け入れて下さったことを確証して下さいました。

B. 復活によりキリストは死の力を打ち破り、キリストに結ばれる信徒に永遠の命の希望を与えて下さいました。

C. 復活によりキリストは、今も生きて私たちと出会って下さる救い主になられました。
(2) 昇天:
A. 昇天によりキリストは、私たちが天国に昇る道を開いて下さいました。

B. 昇天によりキリストは、復活体で限られた信徒と出会われる時を閉じられ、聖霊を教会に送り、聖霊によってすべての信徒と出会って下さる時を開始して下さいました。
(3) 神の右への着座:
A. 昔、王の右は、王に委ねられて国政を行なう皇太子や大臣の座でした。キリストは、神の右に座して、神の救いの御計画を遂行するために、神の世界支配を代行する方となって下さいました。

B. 王座が裁きの座であるように、神の御座も裁きの座でもあります。キリストは神の裁きと支配の御座の右に座し、私たちのために日々、とりなしていて下さいます。
(4) 再臨: この世界は永遠に続くのではなくいつか終わります。世の終りは神の正義と愛が現れる時です。
A. 地上の今だけに限るなら、この世界では、善が報われ、悪が罰せられることが必ず起こるわけではありません。終末のさばきがなければ、罰せられない悪人は幸運であり、報われない善人は不運であることになります。しかし、神はそのような不合理を放置されません。キリストは、世の終りに再びこの世に来られて、生きた者と死んだ者とを裁かれます。

B. キリストは、信徒を恵みによって裁き、私たちの救いを完成して下さり、苦難を終らせ、死もなく、悲しみも痛みもない世界に永遠に住ませて下さいます。

高挙の確かさ=復活の確かさ


 高挙の諸側面の確かさは、復活の確かさから知られます。復活は次の点から確かです。
(1) 復活信仰の古さ: 大多数の学者の認めるところによれば、主が復活されたとの信仰は、主の十字架の直後に起きました。コリント第一書15:6には、主の復活の目撃者がその頃(コリント第一書は紀元50年代に書かれました)たくさん生存していたと記されています。

(2) 目撃者たちの殉教: 復活を目撃した使徒たちの多くは殉教したと伝えられています。少なくとも使徒ヤコブ、主の兄弟ヤコブ、ペトロ、パウロの殉教は史実です。「キリストが復活しなかったのなら、…わたしたちはすべての人の中で最も惨めな者です」(コリント第一書15:19)とパウロは言いました。このような自覚を持った人々が殉教によって、復活目撃証言の真実さを裏書しました。

(3) 反対者たちの無力さ: キリスト教に反対したユダヤ人は、主の遺体を弟子たちが盗み出して復活を言いふらしたとの説を唱えました(マタイ福音書28:13〜15)。これは、実際に反対者たちが主イエスの遺体を墓の中に見出だせなかったことを裏書きしています。他方、弟子たちが嘘の主張のために迫害と殉教を忍んだということは、考えられないことです。

高挙の状態での救い主のお働き


 キリストは高挙の状態で預言者、祭司、王の職務を果たされます。
(1) 預言者: キリストは天から新約聖書の著者たちを導いて聖書を書かせ、聖霊を送って聖書を悟らせ、神の御心を伝えておられます。

(2) 祭司: キリストは、十字架の犠牲により私たちの罪を償った祭司として、十分な根拠をもって、私たちの日々の罪の赦しと試練からの守りとのために、とりなしておられます。

(3) 王: キリストは神の右に座し、世界を支配しておられます。そのご支配の力により、信じる者には万事が益となり、遂には救いの完成に至るように、導いておられます。またそのご支配の力より、世界の歴史を終末(救いの完成)に向って導いておられます。やがて終末の日には、罪と悲惨の力(悪魔の力)を打ち破り、この世界を神の恵みが完全に現れる世界とするために再臨して下さいます。
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