月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年6月22日(月)

ダニエル9章 荒廃はどこに

  

神よ、耳を傾けて聞いてください。目を開いて、わたしたちの荒廃と、御名をもって呼ばれる都の荒廃とをご覧ください。わたしたちが正しいからではなく、あなたの深い憐れみのゆえに、伏して嘆願の祈りをささげます。(ダニエル9:18)

 ここにはダニエルの祈りが記されています。今日のわたしたちにとっても模範となる祈りです。

 ここでダニエルは、エルサレムの荒廃からの復興を祈っています。エルサレムの都は、度重なる戦争によって破壊され尽くされていました。城壁も神殿もすべてが破壊され尽くされていたことでしょう。そのような状態からの回復を嘆願しています。

 しかし、ダニエルが嘆きつつ祈っているのは、目に見える外面の荒廃のことだけではありません。むしろ、ダニエルの眼差しは、外面の荒廃の奥にあるもの、見えない深みに向けられていました。それは神との関わりにおける人間そのものの荒廃です。神に背き、神の言葉に聞き従って生きようとしない、人の罪の故の荒廃です。それは、ここでダニエルが何度も「罪」という言葉を用いていることからもわかります。この祈りに答えるようにして、やがて主イエスは来てくださったのです。

 今もこの荒廃は続いています。しかし、私たちはダニエル以上に、イエス・キリストにおいて、神の深い憐れみを知らされています。ですから嘆きつつ、きょうも祈ります。

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