月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年1月17日(金)

エゼキエル26章 打算の罪に対する裁き

  

「人の子よ、ティルスがエルサレムを嘲る。『ああ、諸国民の門であったお前は打ち破られ、わたしのものになった。わたしは富み、お前は廃れる。』」(エゼキエル26:2)

 エゼキエル書26章から28章には、主にティルスの滅亡に関する預言の言葉が記されています。

 フェニキアの主要都市であったティルスは本土から離れた岩の島を本拠とし、良い港を持つ商業の中心地であり、難攻不落の要塞でもありました。そのティルスが、「諸国民の門」(2節)として政治と通商の中心地であったエルサレムが滅ぼされたことにより、交易の利潤を独り占めできると喜び、嘲ったのです。そしてそのようなティルスの非情な打算的罪を神は裁かれ、バビロンとその同盟軍の来襲によって徹底的に破壊され、「人が探し求めても、お前は永久に見いだされることはない」と告げられているのです(21節)。

 このような経済中心の非情な打算の罪は、現代社会をも広く覆っているのではないでしょうか。自己の利益のみを追求して他人を憐れむことをしない者たちは、やがては厳しい裁きを身に招くことになります。この世界は神によって造られた世界であり、人間は分かち合い、助け合い、共に生きる者として造られたのだということを、常に心に覚えたいと思います。

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