月刊誌リジョイス 聖書日課 2014年10月16日(木)

エステル7章 再び酒宴の席で

王とハマンは、王妃エステルの酒宴にやって来た。この二日目の日も同様に、ぶどう酒を飲みながら王は言った。「王妃エステルよ、何か望みがあるならかなえてあげる…。」王妃エステルは答えた。「…私のために私の命と私の民族の命をお助けいただきとうございます。」(エステル7:1-3)

 一夜が明け、再び開かれた酒宴の席。やはり物語は、酒宴の席で動き始めます。

 エステルは、王とハマンを前に、ついにその願いを告白します。その言葉はためらいつつ、控えめですが、しかし、静かな決意に満ちたものでした。私の命と私の民族の命を助けていただきたい。エステルは、ハマンの「ユダヤ人絶滅計画」に、傍観者ではなく、どこまでも自らの命をかけた当事者として向き合います。

 しかし、彼女の決意に対する二人の権力者の態度は、私たちに少々拍子抜けの感じを与えます。王は、エステルの言葉に、まるで寝耳に水とでもいうように驚き、一方、計画を暴露された大臣ハマンは、恐れおののくだけです。このような者たちに、民族の存亡が握られていたことに唖然とさせられ、背筋が寒くなります。

 そのような二人の権力者の姿を暴露したのは、エステルが静かに決意し、告白した言葉でした。真実の祈りにもとづいた言葉は、一見、威厳に満ちたもの、絶対的に見えるもの、巨大に見えるものの正体を暴きます。私たちはきょうも、主への祈りのもとにその言葉を求めます。

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