月刊誌リジョイス 聖書日課 2013年6月19日(水)

コヘレト7章 順境も逆境も

ただし見よ、見いだしたことがある。
神は人間をまっすぐに造られたが
人間は複雑な考え方をしたがる、ということ。(コヘレト7:29)

 人の知恵は結果を予測してとるべき行動を決定します。不用意に言葉を発したり事を起こせば要らぬ不幸を身に負うことになります。「終わり良ければすべて良し」と言われるとおり、人生の終わりを見据えて今を生きることの知恵に賢者は辿りつきます。

 善と悪とが入り混じる灰色の世の中で、人はその両者をはっきりと分離することができません。「善のみ行って罪を犯さないような人間はこの地上にはいない」(20節)のですから、手前勝手な判断で自分や他人を評価したり、神の報いを期待しても、それが神の御旨に適うとは限りません。

 人それぞれに定められた人生には、順境もあれば逆境もあります(14節)。その時々の境遇について人は時に複雑な解釈を勝手に当てはめます。しかし、善人だから救われるとも、悪人だから見捨てられるとも、人の側では決められません。賢者が示す生きるための知恵は、人本来のまっすぐさで「神を畏れ敬」い(18節)、神の裁きに終わりを委ねて、耐え忍びつつ今を喜ぶことにあります。

コントローラ


自動再生されない方はこちらから再生(mp3形式)
Copyright (C) 2013 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.