月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年6月21日(日)

詩編22編 わたしの神よ、わたしの神よ

わたしの神よ、わたしの神よ
なぜわたしをお見捨てになるのか。
なぜわたしを遠く離れ、救おうとせず
呻きも言葉も聞いてくださらないのか。(詩編22:2)

 イエスが十字架上で叫ばれた言葉を冒頭に掲げている詩編22編は、主イエスの受難と復活の全内容を凝縮した歌です。また、キリスト者にとって最も親しく意義深い詩の一つでもあります。

 ここには、神から見放され、人々からも打ち捨てられた信仰者の有様が語られています。誰であるかは名指しされませんが、その人の嘆きがそのまま映し出され、彼を取り巻く苦境の実情が浮き彫りにされます。そのなかで、彼は、祈りは果たして神に届くのかという問いは抱かず、最後まで神の答えを待ち望み、罪と悲惨を訴え続けます。この詩編は、祈りの執拗さをあらわし、それ以上に、読者を神の沈黙に出会わせます。

 私たちは、まだ、詩編作者のような患難を経験していないかもしれません。けれども語り伝えられた言葉を通して主の御業を知り、来たらんとする困難に際して、詩編の言葉に希望を託すことができます。私たちもまた神の沈黙と遭遇しても、聖書に語り継がれた主イエスの御業によって、神が必ず答えてくださるという希望をもち続けています。

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