月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年3月18日(水)

創世記23章 天の故郷を目指して

「わたしは、あなたがたのところに一時滞在する寄留者ですが、あなたがたが所有する墓地を譲ってくださいませんか。亡くなった妻を葬ってやりたいのです。」(創世記23:4)

 愛する妻の死に直面した夫アブラハムは深く嘆きます。アブラハムはその土地の人に墓地の購入を願い出ます。これは、妻の葬りという実際的必要のためのものです。

 神はアブラハムたちに絶えず真実を尽くしてくださいました。約束の子を与え、約束の地に導き入れてくださいました。しかし、彼らはそこに一坪の所有地も持たず、旅人・寄留者として生きてきました。

 この墓地だけが、彼らが地上で所有した唯一の場所です。やがてアブラハムも同じ場所に葬られます。息子のイサクもイサクの妻リベカもヤコブもそうです。実は、この土地は、約束の土地カナンとして子孫に与えられる場所です。この墓地には、神の約束の実現が先取りして表されています。

 新約聖書は、アブラハムが、「天の故郷を熱望していた」(ヘブ11章13-16節)と説明します。妻の死の悲しみのなかで、アブラハムは、天の故郷に憧れていたのです。

 いつの時代でも、死別の寂しさは、耐え難いものです。しかし、信仰者には天の故郷への希望があります。

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