月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年3月15日(日)

詩編11編 世界の秩序が覆っている

主を、
わたしは避けどころとしている。
主は
正しくいまし、
恵みの業を愛し
御顔を心のまっすぐな人に
向けてくださる。(詩編11:1,7)

 詩編作者は、「世の秩序が覆っているのに、主に従う人に何ができようか」(3節)と嘆いています。社会の倫理的基盤そのものが、破壊されています。ここで詩人は、正義のために闘うとは歌わず、「わたしは逃れる」と自分の非力を率直に告白します。ただ、それは鳥が山をさまようように逃れるのとは違います。主の裁きを信じて、主のもとに身を寄せる生き方です。

 善をなそうとする人の努力が無駄に見えることがあります。大災害が起こると、まるで悪が放任されたかのようです。しかし、主は天におられます。すべての人をご覧になり、心の隅々まで吟味されて、善と悪を見分け、必ず正しい審判を下されます。天では神の義が確立し、裁きは定まっています。無力感と主の裁きを信じる信仰は、相反するものです。

 その唯一の義であるお方が、正義の失われた世界に御子の十字架と復活を通して、その基盤を据えてくださいました。壊れた基盤は、回復されました。この基盤のうえで、この隠れ家のなかで、信仰者は主の支配と裁きを信じて、日々を過ごします。

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