あさのことば 2020年1月30日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

メッセージ: イエスの優しさとは 5イエスの剣



 いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
 今回のシリーズでは、イエスは世間でイメージされているようなただただ優しい人なのかどうかを考えています。

 イエスは「平和を実現する人々は幸いである。」(マタイ5:9)と言われたように、まずご自身が、人の魂に平安をもたらし、社会平和の礎を築くお方です。ところがある時弟子たちに「私は地上に平和ではなく剣をもたらすために来た。」と言われました(マタイ10:34参照)。非常に厳しい破壊的な言葉に聞こえます。優しさとは正反対です。どういうことでしょうか。イエスは、反社会的破壊行為を促しているのでしょうか、この世で最も強い絆である家族の絆を断ち切って出家せよと命じているのでしょうか。

 もちろんそうではありません。私たちは、社会が平和ですと、心にひとときの安らぎがありますと、それはそれでとても大切なことですが、ふつうそれ以上深く自分と社会について考えません。これらは移ろいゆくものですのに、ずっと続くかのように錯覚したり、人生山もあり谷もある、今悪くてもまたそのうち良い時もある、と自分を納得させます。

 このキリストの言葉の激しさは、それに気付かせるためです。一見、堅固な造りの船に乗っているから安心安全、と思っているのが私たちではないでしょうか。大波が来れば沈没するかもしれませんのに。神という錨に繋がりましょう。

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