あさのことば 2020年1月28日(火)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

メッセージ: イエスの優しさとは 3イエスの憐れみ



 いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
 今回のシリーズでは、イエス・キリストは世間でイメージされているようなただただ優しい人なのかどうかを考えています。

 イエスは神と人への愛を忘れた人々に対して時に激しく怒られましたから、単に優しい人ではありません。しかし、自分の弱さや無力を深く悟り真の拠り所を求めてくる人には優しく憐み深い人です。

 聖書にはそのような人たちが幾人も出てきます。たとえば、当時社会保障などなく強い社会差別もある中、物乞いしか生きる手段がない盲目の人たちがイエスに「私たちを憐れんでください」(マタイ20:30)と心から願うと、「イエスは彼らを深く憐れまれた。」(同20:34参照)とあります。これはイエスがヒューマニストだからというのではありません。もっと深い所から出てくる愛の態度です。それは、父なる神が愛と憐みに富まれるお方だからです。これはまたイエスご自身の本性です。そうです、イエスはそういう神の子です。

 神は、正義の神とも呼ばれます。正しさが無ければこの世界に秩序などないでしょう。悪のはびこる天国など考えられません。ですから、イエスも悪や罪を嫌われます。そして時には激しく怒り、叱責されます。けれどもそれらはすべて、正しい心に立ち返らせるためで、決して人格攻撃ではありません。

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