あさのことば 2020年1月27日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

野島邦夫(国立聖書教会牧師)

メッセージ: イエスの優しさとは 2イエスの怒り



 いかがお過ごしでしょうか。国立聖書教会の野島邦夫です。
 今回のシリーズでは、イエス・キリストは世間でイメージされているようなただただ優しい人なのかどうかを考えます。

 ある時イエスは怒った、と聖書にあります(マルコ3:5参照)。怒りは優しさと対極にあるものでしょう。なぜイエスは怒ったのか。虫の居所が悪かったのか。相手にけんかをふっかけるつもりなのか。もしそうなら「誰でも私のもとに来なさい。」と言われてもイヤですよね。

 しかしそうではなく、この日は神のため以外にはどのような労働もしてはならないという日でした。しかし当時のこの神の教えを字面でのみ厳格に守り、病気の人に救いの手を差し伸べない人々に対してイエスは怒られました。さらに、イエスがこの人を助けるかどうか試している彼らの悪意に対しての怒りです。

 イエスはこの病人を助けました。ヒューマニストだったからではなく、神の意志を正しく理解していたからです。それは「神を愛せ、人を愛せ。」です。彼はこの病人を愛しました。
 ここでイエスは悪意ある人々をさえ愛しておられます。「イエスは彼らの頑なな心を悲しんだ」(同)ともあるのは、彼らに、愛の心に立ち返ってほしいという思いの現れです。

 このようにイエスには時に怒られるほど激しい厳しい一面があります。しかしそれは立ち返りを願う悲しみを伴った罪への怒りです。

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