あさのことば 2019年7月29日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

中山仰(田無教会牧師)

中山仰(田無教会牧師)

メッセージ: エデンの東



 おはようございます。田無教会牧師の中山仰です。
 エリア・カザン作、映画『エデンの東』は私のような年配者から上の世代にとっては懐かしい作品です。

 厳格な父と生真面目な優等生の兄アロンと弟役のジェームス・ディーンのキャル。母親は父と別れて娼婦の身です。父親は兄のアロンばかり可愛がります。寂しがり屋の弟は兄の恋人に相談している内に恋仲になります。兄は怒りますが、最後には母親が娼婦であると知らされ、失意の内に軍隊に志願して父のもとから離れます。父親は事業に失敗しますが、弟のキャルは株で成功し父に使ってもらおうとお金を差し出しますが、拒否されます。最後は和解しますが…。旧約聖書の創世記にヒントを得ています。

 そこには兄が弟を殺すという悲惨な話があります。神は弟アベルのささげものだけに目を留めて、兄カインのささげものに目を留めてくれないという嫉妬から起こっています。神は兄弟2人を公平に扱われますが、兄の心が神に向いていないことから起きた事件です。

 片や「放蕩息子」のたとえ話では、弟は遊びつくして浪費し無一文になった時に、飢饉が襲って飢え死にしそうになります。父親の所に行って奴隷としてでも雇ってもらおうと家に帰ります。兄は弟の不義理に怒りますが、父親は大喜びで大宴会を催します。父親の「この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったからだ」という言葉に打たれます。

 聖書の父なる神は永久から変わることがありません。私たちを慈しみ、いつでも迎えてくださいます。悩みや悲惨、混迷の中にあるなら、真の愛の父の懐へ飛び込みませんか。その時あなたはすべてを赦す神の愛を鮮やかに知ることになるでしょう。

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