熊田なみ子のほほえみトーク 2011年7月26日(火)放送

熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

小さな朗読会143「神様の多くの律法」「イスラエル人の旅の続き」
(「母と子の聖書旧約上」45-46章)

 神様は十戒のほかに、モーセにたくさんの律法をお与えになりました。食物に関する律法もありました。イスラエルの民は、牛、羊、山羊の肉を食べることは許されました。これらは、清い動物と言われていました。しかし、豚、らくだ、うさぎは、食べてはならない、と神様は言われました。これらは、汚れた動物であると言われました。神様は人を殺してはならない、と言われました。もし人が他人を殺したら、殺した人もまた、死をもって罰せられました。人が誰かに傷を負わせたら、その人もまた同じほどの傷をもって報いられました。

 神様は非常に厳重に、偶像を造ったり、拝んだりしてはならないと命じられました。神様がシナイ山から民に語り、十戒をお与えになったとき民は神様の声を聞いたものの神様の姿は見ませんでした。神様は、あまりにも大いなるお方なので、神を見て生きることは誰にも出来ません。誰も何かの像を造って、それを神と呼ぶことは許されません。神様は、民が神の安息日を守り、この聖い日に仕事をしないことを望まれました。

 人々はお互いに愛し合い、貧しいものに親切でなければなりませんでした。これらは神様がイスラエルの人に与えられた律法の一部です。もし民が神様の命令を全部守り、神様に従えば、非常に祝福されることを神様は約束されました。

 神様はまた、カナンの地を自分のものとしたときには、豊かな収穫を与えることを約束されました。必要な時も雨が降って、畑をうるおします。彼らの畑も、果樹も、たくさん実りをあげます。
 神様は国が強くなるためにたくさんの子供を授けられます。また、周囲の国々がイスラエル人をおそれ、イスラエル人を邪魔しなくなるので、イスラエルは平和な国となります。

 神様は、エジプト人を襲ったような恐ろしい疫病から彼らを守ります。彼らは、エジプトにいた頃、この病気を恐れたものです。しかし、もし神様の命令を守らなければ、神様はその罪のためその7倍も彼らを罰すると言われました。畑で麦が実らず、果樹に実のならないように、雨を降らせないと言われました。空があかがねのように見えるような、熱気を送ると神様は言われました。病気もまたはびこるでしょう。しかし、このように罰せられたときに、民が自分の犯した罪を心から悔いるならば、神様は彼らを赦し、また恵んでくださるとも約束されました。

 イスラエル人がエジプトから出て、1年以上がたちました。この間中、彼らはシナイの荒野にいたのです。これはまた、大変忙しい時でした。第一に、神様は彼らに十戒をはじめ、色々の律法を与え、どうやって生活しなければならないかを教えられました。
 それに、彼らは、幕屋を作っていました。しかし、カナンまではほど遠いので神様は間もなく彼らに旅を続けるように言われました。

 神様は、モーセとアロンに、戦争のできるものが何人いるか数えるように命じられました。20歳以上のものだけが勘定されました。アロンの部族であるレビ人は数えられませんでした。レビ人は兵隊にはなりませんでした。レビ人の役目は、アロンとその息子たちと一緒に幕屋に仕えることでした。各部族の長は、イスラエル人の数を、モーセとアロンに協力して調べました。数え終わると、戦争に行ける男子が60万人以上でした。

 ある朝、雲の柱が幕屋の上のいつもの位置から動いていることにイスラエルの民は気づきました。子供達は大はしゃぎしました。「ほら、見てごらん。雲が動いたから私たちもまた旅に出るんだ」と彼らは叫びました。荷造りをして旅立つ準備にみなおおわらわでした。

 人々がせわしく荷をまとめている間に、アロンと残っている彼の二人の息子エレアザルとイタマルは幕屋に入り、レビ人が担げるように聖なる器を覆いました。あるレビ人は、幕屋の幕を下ろし、部族長の持ってきた車の一つに積みました。
 他のレビ人は、幕屋の金の板や、銀の座を片付け、他の車に気をつけて積みました。この間、他の人々は、衣服を荷造ったり、自分たちの天幕をはずしていました。

 動物もみな連れて行かねばなりません。「ダニエル、来てごらん。この子牛の首のまわりに縄をかけるから引いていきなさい。ヤコブ、お前は大きくて強いから、この子羊を抱いていきなさい。まだ小さくて歩けないから。」と一人の父親が言いつけています。

 天幕は、神様の命じたように、幕屋を中心に整然と建てられていました。正面の入り口近くには、モーセとアロンの天幕がありました。幕屋の周囲には、ぐるっとレビ人の天幕が張られ、もっと離れたところに、一つの秩序のもとに、他の部族の天幕が張られていました。みなの行進順序もやはり整然としたものでなければなりませんでした。神様が、モーセに言われた方法で進むのでした。各部族には一人の部族長がおり、部族の旗がありました。自分の部族の先頭で、旗を担う役にあたった若人は、どんなに自分の役目を誇りに思ったことでしょう。

 やがて、全部の用意が出来ました。子供達は服装も整いサンダルも脱げないように足にきっちりくくりつけられました。荷物は全部運びやすいようにまとめられていました。人々は、出発の信号であるラッパの合図を待っていました。やがて、ラッパは長く大きく鳴り響きました。それは、安息日に聞こえるような穏やかな金属的な音ではなく、行進を命じる大きな警報でした。最初の音で、幕屋の東側の部族ーユダ、イッサカル、ゼブルンの部族が出発しました。  
 その後に、幕屋の幕や金の板をのせた車を牛にひかせて、レビ人が続きました。契約の箱が動き出すと、モーセは立ち上がって「主よ。立ち上がってください。あなたの敵は打ち散らされ、あなたを憎む者どもは、あなたの前から逃げ去りますように。」と言いました。
 それからラッパが大きく響きました。今度は、エフライム、マナセ、ベニヤミンの部族が出発しました。もう一つの警報で、最後の三部族が行進し始めました。何と長い行列だったことでしょう。旗が翻った見事な行進でした。一番先頭には、夜は火の柱となる雲の柱が先立っていました。

 イスラエルの民は、3日間、夜眠るだけに止まって行進し続けました。3日後に雲の柱は止まりました。そこに止まるように神様が言われていることを皆気づきました。レビ人は牛を止め、車から金の板を降ろして立てました。幕も、幕屋のまわりの柱にめぐらされ、器もそれぞれの位置に置かれました。それからモーセは立って、「主よ、帰ってきてください。イスラエルのちよろずの人に」と言いました。  くまだなみこ

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