櫻井良一（東川口教会牧師）

メッセージ： 人生の危機をささえるもの

　ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井です。

　今年3月に起こった大地震で、私の茨城県にある家はたいへんな被害を受けました。屋根瓦が山のように落ちました。家の中の壁もあちらこちらで崩れ落ちています。よく見ると、天井の梁の部分がずれているところもありました。もちろん、置いてあった家具のほとんどは倒れてしまって、足の踏み入れようもありませんでした。ただ一つ、リビングにあった大きな茶箪笥だけは少し斜めになっていましたが、倒れてはいませんでした。中に入っていた食器もほとんど無傷です。「どうしてなんだろう」とよく調べてみると、そのタンスだけ、細いひもが結ばれていて、後ろの壁にとりつけてあったのです。何年も前に亡くなった私の父がこの茶箪笥だけ、転倒防止のひもをつけていたようです。それはこんな地震が起こらなければ、誰にも忘れられていたものだったのです。

　このことは私たちの信仰生活にも通じるところがあります。「教会の礼拝に通い、毎日聖書を読む、それがいったいどんなに役に立つのか」と人に聞かれることがあります。しかし、その本当の力は私たちの人生に問題が起こったときに豊かに発揮されるのです。なぜなら、神様は私たちの人生の危機に際して、私たちを支え、倒れることがないようにしてくださるからです。

　聖書の言葉
「わたしは絶えず主に相対しています。／主は右にいまし／わたしは揺らぐことがありません。」詩編16編8節です。

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