あさのことば 2010年3月10日(水)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

今井 献(東京教会牧師)

今井 献(東京教会牧師)

メッセージ: 神に問う

 いかがお過ごしでしょうか。東京教会の今井献です。
 最近よく聞くことに、「キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は一神教であり、一神教は戦争ばかりしている。日本のような多神教的な生き方こそ平和に通じる」という言い方があります。
 本当でしょうか。戦前、戦中は国家神道という多神教的な宗教が日本を支配し、その権威でアジアに向けて戦争を仕掛けました。少し前にはオウム真理教という邪教が毒ガスを作り、人を殺すということがありました。
 一神教や多神教であろうと、邪教であろうと、いったん善悪の判断基準が狂ってしまうと、歯止めが効かなくなる、ということは、あらゆる宗教に共通することではないかと思います。

 この宗教的権威の誤用あるいは乱用について、聖書は何と教えているでしょうか。旧約聖書の出エジプト記第20章に、有名な十戒が記されています。その第三戒に「あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない」とあります。この第三戒の一つの意味は、神の名前をやたらに持ち出して、すなわち神の権威を乱用して、あれこれ決めることの禁止です。昔、ガリレオが「地球は回る」と主張したところ、教会は神の名・神の権威でこの説を撤回させました。これは神の名の誤用です。

 では、いつ、どのようなときに神について語ればよいのでしょうか。人が生と死という究極的な問題に解決を求めるときです。死は誰にでも公平におとずれます。そして誰も逃れることができません。それゆえ、死は人にとって最後、最大の敵です。この死から永遠の命への救いは神にしかできないのです。自分の人生の意味を、どうか神に問うてください。

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