立石章三（横浜中央教会牧師）

メッセージ： 家族

　お元気ですか。横浜中央教会の立石章三です。
　アメリカのサウスダコタ州に、クレージーホース・メモリアルという観光地があります。アメリカ・インディアン、スー族の英雄、1877年に35歳の若さで死んだ、クレージーホースの銅像が作られています。顔の大きさが9階建てのビルの高さに匹敵し、製作開始から50年以上を経て、今もなお製作中です。完成すれば高さ170ｍ（東京タワーの約半分）、長さ195ｍという世界最大の彫刻になるそうです。

　1948年に彫刻家コジャック・ジオカウスキーによってスタートしましたこのプロジェクトは、当時のスー族の酋長の依頼によるものでした。今では亡きコジャックの遺志を継ぎ、彼の子供達、５人の息子と5人の娘たちが中心となり、完成まで100年とも200年とも言われる果てしない夢に向かって作業が進められています。父親のヴィジョンを子供が引き継ぎ、それをまた孫が引き継ぎ、自分たちの一生をかけてやり遂げていく。家族一致の原点を見るような光景ですね。

　さて神様は信仰者の父アブラハムにこう言われました。「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。･･･あなたの子孫はこのようになる」。クレージーホース・プロジェクトは、インディアンのルーツと誇りを表明するための努力ですが、クリスチャンたちが互いに兄弟姉妹と呼び合い、全世界にまたがる信仰共同体を作り上げているのは、神様のプロジェクトによるものです。神様はこの世界に、歴史を貫き、国境を越えて、まことの信仰者からなる、教会というまことの家族共同体、神の国を作っておられます。

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