川杉安美（綱島教会牧師）

メッセージ： あなたのために

　ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。

　あるクリスチャンの青年が、信号待ちをしている間に人にイエス様のことを伝えられないかと思って、歌を作りました。信号待ちの間ですから、本当に一言で、ということになるでしょう。歌の詞は「あなたのために死んだ人がいる」でした。それを聞きながら、思い出したことがあります。

　岩波書店の『西洋人名辞典』にも載っている、メイチェンというキリスト教の学者が書いたことです。紀元１世紀にイエスが生きていたということとか、復活して今もどこかで生きていることとか、そういうことを知るだけでは十分ではないのだと。あるいは、イエスが他の人々を救ったということを知るだけでも十分ではないのだと。

　イエスは、私たちのために死んだ、そのメッセージこそが、イエスをあなたと私の救い主とするメッセージなのだと。確かに、聖書がイエス・キリストのことを記しているのは、ただ昔そういう人がいたのだということを教えるためだけではないでしょう。「あなたのために、イエス・キリストが十字架で死んだ」、そのことを伝えるために書かれたのです。イエス・キリストはあなたのために死んだ、そのことが分かるまで、聖書の学びをやめてはいけないと思います。イエス・キリストのことは他人事ではないのです。これが分かると、私たちは愛と喜びに満たされるのです。

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