あさのことば 2005年3月4日(金)放送     あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

川杉安美(綱島教会牧師)

川杉安美(綱島教会牧師)

メッセージ: 「この不幸は?」


 ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。

 あるときイエス様の弟子たちが、生まれつき目の見えない人を見かけてイエス様に質問しました。

 「先生、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか。」。

 こういう考え方は、よくあるものです。生まれつき不幸を背負っている、病を担っている、それは何か本人が悪いためか、それとも先祖のたたりか何か。けれども、イエス様はお答えになります。

 「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。」。

 つまり、過去がどうのこうのということではない。むしろこれから、神様の御業がこの人になされる、そのためのものなのだということです。何か悪いことが起こったりすると、つい私たちは過去に何かあったのではないかと、さかのぼって考えてしまいます。けれどもイエス様は、これから、そこに神様の御業が現れるためなのだとおっしゃいました。神様の御業というのは、私たちがマイナスと思えること、不幸だと思えること、そういうことを通してさえ現されるのです。イエス様の偉大な弟子であったパウロも、治らない病気を持っていました。そのパウロにイエス様はおっしゃいました。

 「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ。」。

 それでもパウロも、キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ自分のその病、弱さを誇ると言っています。あなたの弱いところは、これから神様が御業をなさる、そういう場なのです。

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