2019年4月9日(火) 申命記32章 神の慈しみと厳しさ


「あなたはそれゆえ、わたしがイスラエルの人々に与える土地をはるかに望み見るが、そこに入ることはできない。」(申命記32:52)

 死を目前にしたモーセは、主に導かれ、ネボ山から約束の地カナンを見渡します。主はモーセに仰せになりました。「あなたたちは、…メリバの泉で、イスラエルの人々の中でわたしに背き、イスラエルの人々の間でわたしの聖なることを示さなかった」(51節)。それゆえ、主の約束の土地をはるかに望み見るが、あなたはそこに入れない、と。

 メリバ(争い)の水の出来事は、旧約聖書に8箇所以上出てきます。荒れ野で渇いた民がモーセとアロンに、「なぜ、こんな荒れ野に主の会衆を引き入れたのです。我々と家畜をここで死なせるためですか」と迫り、二人は主に助けを求めます(民20章4節)。主はモーセに、杖を取り、共同体を集め、彼らの目の前で岩に向かって水を出せと命じ、彼らと家畜に水を飲ませるようにと言われました。度重なる民の反逆に憤ったモーセは、手を上げ、杖で岩を2度打ってしまいます。水はほとばしり出て、民も家畜も飲むことができましたが、二人は主に、「イスラエルの人々の間で、わたしの聖なることを示さなかった」と見なされました。

 神の聖なること、その慈しみと厳しさを、きょう、もう一度、覚えたいと思います。