2018年11月20日(火) エレミヤ28章 まことの安心は主から来る


「ハナンヤよ、よく聞け。主はお前を遣わされていない。お前はこの民を安心させようとしているが、それは偽りだ。」(エレミヤ28:15)

 エレミヤの語る預言に真っ向から対立する預言者が現れます。ハナンヤはエレミヤが語るのと真逆のことを語ってみせます。軛を負うエレミヤに対して、それを打ち砕いて、民の解放を約束します。

 どちらの言うことが本当なのか、この時代に私たちが生きていたとして、正しい判断を下すことができたでしょうか。エレミヤの預言者活動にずっと心を留めてきた人には、どちらが神から遣わされた真の預言者であるか、判断できたかもしれません。しかし、ほとんどの人には判断できかねたでしょう。

 エレミヤは言います。「平和を預言する者は、その言葉が成就するとき初めて、まことに主が遣わされた預言者であることが分かる」(9節)。しかし、結果が出るまで本物かどうか分からないというのでは、従いようがありません。ついにエレミヤはハナンヤの言葉の本質を言い当てます。「お前はこの民を安心させようとしている」。それは、神なしの偽りの安心でした。

 神の言葉を取り次ぐことがなければ、本当に民を安心させることはできません。神の言葉の中にこそ、確かな安心の土台があるからです。