2018年11月18日(日) マタイ5章1-12節 大いに喜びなさい


「喜びなさい。大いに喜びなさい。天には大きな報いがある。あなたがたより前の預言者たちも、同じように迫害されたのである。」(マタイ5:12)

 主イエスの説教を聞いている群れは、おもにガリラヤ地域に居住しており、ユダヤ社会の主流とはへだたりのある人びとでした。彼らは、単にユダヤ人として律法に親しんでいる人びとでした。

 そのような彼らが、ガリラヤ湖が見える丘で主イエスの説教に耳を傾けています。主イエスは、公生涯の開始と共に、説教を語り始められました。それは、彼らには簡単には理解できないような説教でした。すなわち、この箇所は真のキリスト者としての生き方に関する話であり、3節から始まる報いを受けられる条件を見ると、キリスト者としても、その実現は難しいと感じられるものなのです。

 では、なぜ主イエスはこのような説教をされたのでしょうか。それは、キリスト者として生きていくことは決して簡単ではないこと、キリスト者という理由だけで世からの迫害を受けるようになり、その迫害が耐えるに容易ではないということを教えられるためです。

 そして、その上で、天の御国では受けるべき大きな祝福が備えられていることこそを、主イエスは教えられたかったのです。