2018年6月23日(土) 詩編8編 乳飲み子の賛美


あなたの天を、あなたの指の業を
わたしは仰ぎます。
月も、星も、あなたが配置なさったもの。
そのあなたが御心に留めてくださるとは
人間は何ものなのでしょう。
人の子は何ものなのでしょう
あなたが顧みてくださるとは。(詩編8:4-5)

 この詩人は、星空を眺め、その雄大さと、それをお造りになった神の偉大さに言いしれぬ感動を覚えています。創造主なる神の栄光と威光を心から賛美しているのです。同時に、彼の心に一つの驚きが生じています。この宇宙の雄大さに比べると、人間は本当に小さな存在にしか過ぎないということです。

 塵から出て塵に帰るしかない人間、しかも神に背く罪を繰り返し犯す人間を、なぜ神は御心に留め、顧みてくださるのか。またこんなにも愚かにして罪深い人間に、なぜご自身が造られた他の被造物を支配する権能をお授けになったのか。これはいくら考えても分からない神秘です。この神秘に触れたときに、この詩人は乳飲み子のように神を賛美したのでした。

 神が人間を御心に留め、顧みてくださるこの恵みが、今や独り子であるイエス・キリストがこの世に降ることによってあらわされました。キリストがすべての罪人の罪の贖いとして十字架につけられることに行き着いたのです。この救いの神秘に触れたときに、私たちも乳飲み子のように神を賛美する者とされるのではないでしょうか。