2018年6月4日(月) イザヤ60章 恵みの光を反射する


起きよ、光を放て。
あなたを照らす光は昇り
主の栄光はあなたの上に輝く。
見よ、闇は地を覆い
暗黒が国々を包んでいる。
しかし、あなたの上には主が輝き出で
主の栄光があなたの上に現れる。(イザヤ60:1-2)

 60章から62章まで、破壊されていたエルサレムの回復が述べられています。あくまで未来における終末的預言として語られますが、神の民は、既にこの一部を味わうものとされています。

 本日の箇所は、本来、囚われ人であるイスラエルを慰める言葉ですが、ヘンデル作曲の「メサイア」の中ではキリストの降誕に当てはめられています。たとえ周りは闇であったとしても、主が神の民を照らすからです。朝日が昇って闇を破るように、主が介入し、主ご自身が光として、霊的な暗黒を砕いてくださいます。このイメージは、後に祭司ザカリアが「高い所からあけぼのの光が我らを訪れ」と言って、救い主を指し示して用いました(ルカ1章78節)。ヨハネの黙示録では新天新地の情景として使っています(21章23節など)。

 ここで目を留める必要があるのは「光を放て」という命令です。私たち自身が光るわけではありませんから、反射せよという意味です。光をいただいた神の民は、その光を証しします。キリストは世を照らす恵みの光ですから、私たちはこのお方の光を反射するのです。